ジャム!瑞牆山クライミング

ジャム!瑞牆山クライミング

自分が持ってるだけのクライミング道具を詰め込み
車の窓から入る夜風が涼しく頬をかすめながら、
瑞牆山はもっと涼しいかなーと思いを馳せる。

やっとこさ、みずがき山自然公園ついたのは午前2時半
とりあえず、おやすみなさい

朝になり、現地組と無事合流


 

 

今から行くところは不動沢
車で10分程度、不動沢の駐車スペースに移動する。

 

そこから20分ほど登ったところに“屏風岩エンペラータワー”の寒々ルート5.7がある
まずはそこでクラックの洗礼を受けることとなる。


 

初のジャミングですわ。

テーピングの張り方を教えてもらう。
タテタテヨコヨコ丸書いてチョンではない

 

グーしたときに出る骨が痛いから、そこを隠すように
まずは横に貼る。
手首まで貼ったら、つぎは縦に貼る

手の甲を覆うように作った。

おおっ
なんかカッチョええし
デキる人っぽいやん

ウチがテーピングしている間にMサンが先に登ってる。

 

Mサンがフレンズをブラさげながらリードで登っていく
『あんだけで何十万の装備やろ?』なんて値踏みしながらジっと見上げるウチ

それよか、ドコに足を置いてるのか、どんな風に登ってるのかジっと見る

ロープを通してもらったあとはTサンとウチがトップロープで登る

まずはTサン

で、ビレイはウチ

『ロープが10mmなくて、伸びるから張り目にしてくれ』と
うん、確かによく伸びる

では、ウチの番(o^-‘)bわくわく

クラックを掴むまでの2.3歩も軽くあがれる。

こっからはジャミング

クラックに手を刺し込みグーでひっかける

 

グイッグイッ

しっかり挟まる気持ちのイイところを探す

噂に聞いてたほど、痛くないやん
っつーか、スラブを掴むよりもラクやん

手はしっかり効いてる

すげーーーーっ!
鬼痛いと思ってたのに、気持ちよくはさまった。

 

んがっ!足はどう置くんだ?
さて、どうやって登ろう・・・

迷ってたら
『足もクラックに入れてー』と指導アリ

あ、そっか!そやそや

『三点確保で登る』

『クラックが大きくなったらレイバック』

拍子抜けするぐらい簡単やった。

『レストしてねー』

レストせずにガツガツぎりぎりまで登るのがウチの悪いクセってのが
ジムでよーわかったから、ちゃんとレストしてチョークアップもした。

『クラックが大きくなったらレイバックで』

全く痛くないし、落ちる気もしないし
せやけど、めっちゃうれしい!
あとで聞いたら5.7
そら、簡単なワケや!

『いやー30分はかかると思ったけど、早かったね』だって

ジャムってこんなもんやとナメてるとエライ目に合うんで
初体験ができた!レベルに気持ちを抑えておこう。

 

次に順番待ちしている人がいるので退散する

次のクライマーさんたちの中にプロが居てはったみたい
名前忘れたーーーー室井サンって言ってたっけ???

 

次に移動・・・
エンペラークラック5.9

ウチは空をみあげてるだけ

こんな楽しい遊びが他にあるやろか

岩と岩の隙間から覗く青い空の雲がいろんな表情をみせる

生きてるわ

何もかもが

もっとそこの近くに行ってみたい

悪戦苦闘しているMサンを横目にフワフワしてるウチ

 

 

次に移動・・・

登山道を歩きキレイな橋を渡りカーテン状岩壁へ

 

リードで登るのは毎度Mサン

1ピッチ目は4級を登り、木が上のビレイポイント

クライムオン

ウチがセカンドでフレンズを回収しながら登り、最後にTサンが登る

3人で登るため、セルフビレイ、ロープダウンしながらトラバースなど

行きたいポイントにたどり着くために、いろんな方法を駆使してはりました。
エエもんみせてもらった。

Mサンもいろいろ考えるのが楽しかったと。

 

2ピッチ目

少し右側に5.8のルートがあり、そちらをMサンが登る

ウチの必殺60mロープの半分になったら教えてとMサン
そうしたらセカンドが登るという手順

『次、登ってきてぇ』といわれるがままに、登るウチ

サードクライマーが振られない余分なヌンチャクははずして
必要なヌンチャクはロープを架け替える

ひえーーーーっ
こんなんやったことないし。

足のスタンスだけしっかり決めてから
ガチャガチャやるけど、ロープがヘンテコに絡まる

げーーーーーーーーーーっ最悪
手際悪すぎっ
かなり手間取る

もう、こーゆードン臭さが自分でイヤになる。

真ん中ぐらいまで登ったら、木のある中継ポイントに行けと指令

どうやら、そこで中継してウチがサードクライマーのビレイをするようや。
なるほど、考えはった。

 

とにかく落ちて死なないように確保するが、
あれして、これして、とMサンから指令が出る

上から見てて、かなりトンチンカンなんやろなー

サードクライマーのビレイをするのにも、クライマー側を向いてやろうとしてたら
『ロープを木についているヌンチャクに通して、
クライマーに背中を向けるようなスタイルでビレイして』とMサンから指令

なるほど、言われたとおりにしたら、ビレイの摩擦がよく効く。

 

Tサンが中継ポイントに到着
上にいるMサンにビレイをしてもらい、ウチがまた登り始める。

スプーンカット状の岩で靴のグリップがよく効くから登りやすい
でも、足の指がもうイターーーーイ(-_-;)ガマンできんほどではないが…

全員到達したら、
時間は4時をまわっていた。
もうここでタイムアウト

見上げると空は近いし
岩峰に囲まれた山々
もう、おしまいか・・・
まだまだ足りないのに・・・もっと、と言っても時間切れでは仕方ない。

ここで功をそうしたのが60mロープ

1ピッチ目まで一気にザーーーーーーっと30mキッチリ、ロープダウンできた。

 

下まで降りて撤収

駐車ポイントまで山を下るが、登ってきたときよりも遠く感じるのは名残惜しさのせい?

 

手の甲にはめたテーピングを取ると、ずっくり汗をかいている
う~ん、手痩せできたか?

荷物を積み替え、ウチらはそろそろ帰らねば。

 

今日中に家に帰りたかったので、そうそうゆっくりも出来ず
みずがき山自然公園を後にした。

増富温泉(ラジウム)700円で汗を流す。
ツルツルになる、ぬるめのいいお湯でした。

 

あとは、帰りに蕎麦が食えたら完璧やのに・・・須玉インターまで蕎麦屋にめぐり合えず
仕方なく諏訪湖SAで蕎麦じゃない変なもの食っちゃった。

 

自宅に着いたのは11時30分ごろ
なんとか今日中に帰れた。

空を見上げると
月は昨日より少し膨らんだ。

 

そして、
この図々しさによくみなさんお付き合いしてくれるなーと感心
ナマ岩での経験値の少ないウチにとっては、いい勉強になりました。

まるで教育山行のような状態でいっぱい教えてもらって感謝です。

あ・・・留守番してくれてる父ちゃんにも感謝やな(^ε^)♪

 

ジムでルートを登ってるだけじゃできない経験ですね
自分の確保やセカンドビレイ
3人で登るときのロープの架け替え
とにかく、ロープワークなんぞも、ほとんどしらん。

まったくもって手際が悪いっちゅーたら・・・
自分でも情けないぐらい
はははは

 

ロープさばきなんかの手際は覚えればスグに人並み以上にはできる自信はある
手際の器用さは自他共に認めるウチの長所やしな

っつーか、はよ覚えろって?(^▽^;)

帰ってきて今、どうしようもなく、また行きたいな。

 

月は昨日より少し膨らんだ。
 

2010年7月