山の用語集をまとめてみました
あ
アイス・バイル(独) | ピッケルとハンマーの特徴を取り入れた、氷壁用登攀用具 |
アイス・ハーケン(独) | 氷、氷雪の壁などの登攀専用のハーケン |
アイス・バーン(独) | 雪山で雪面が固く凍結した状態 |
アイス・ハンマー(英) | ハンマーの一端をピッケルのピックの形にしたもの |
アイゼン(独) | シュタイクアイゼンの略、クランポン(仏) |
アタック(英) | 一般に山頂や難しい岩場などを目標に登る場合 |
あたま | 「○○沢のあたま」枝尾根や沢の源頭部にあたる隆起 |
あぶみ | 人口登攀用の用具 |
アップザイレン(独) | 懸垂下降、ザイルの一端を確保して岸壁を下降する技術 |
アノラック(英) | 防風用の上着 ウインドヤッケ・パーカー・ジャケットなど |
アプローチ(英) | 目的の登山口、岩壁などの取り付きまでのこと |
アルペン・グリューエン(独) | 高山の雪面が朝焼け・夕焼けに照り映えて赤々と輝くさま |
アルペン・ローゼ(独) | 石楠花 |
アルバイト(独) | 登山の際の労働・稼ぐのは【高度・距離】 |
アレート(仏) | 山稜、特にやせた岩尾根 |
アンザイレン(独) | 相互確保のため、互いにザイルで結び合うこと |
アンダーホールド(英) | 上へ引き上げるようにして使用する手がかり |
鞍部 (あんぶ) | 尾根上で低くなった所 コル(仏) |
一本たてる | 小休止をする (昔の歩荷は背負った荷物の下に棒を立てて休憩した) |
右岸 | 谷を上流から下流に見たとき、右側のこと |
ウインド・ヤッケ(独) | アノラックと同じ |
エビの尻尾 | エビのしっぽの形に似た、樹氷のこと |
エギュー(仏) | 針のように鋭く尖った岩峰 「エギュードミディ:モンブラン山群」 |
エキスペディション(英) | 探検・遠征 |
エスケープルート | 山行中に悪天候・事故など緊急時に、どの登山道から下山するか、パーテーの全員が知っておく必要がある |
エフ(英) | 滝 フォールの略(F) F1・F2・F3 |
オーバーハング(英) | 岩壁の一部がひさし状に張り出しているところ |
およぐ | 道のない這松帯などを歩くこと (はいまつこぎ) |
か
ガイド(英) | 案内人 |
ガイドレス(英) | 案内人なしで行動すること |
笠雲 (かさぐも) | 独立峰に笠をかぶせたようにかかる雲(天候悪化の兆候) |
ガス(英) | 山の俗語で「霧」のこと |
肩 (かた) | 山頂近くにある肩状の平坦な場所 「肩の小屋」 |
カット・ステップ(英) | 足場を切り刻むこと |
鎌尾根 (かまおね) | 鎌のように鋭くやせた岩峰 「北鎌尾根」 |
雷 雷3日 | 雷雲の発生が午後2~4時ごろ、連続して2~3日続く |
雷 熱雷 | 夏のかみなり 日射が強く、風が弱い、湿気が多い |
雷 界雷 | 一年中発生 寒冷前線の移動に伴い発生、強雨やヒョウを降らせる |
ガリー(英) | 急峻な岩溝だが、ルンゼより小さなもの |
カール(独) | 氷蝕によってできた窪地 「山崎カール」 |
がれ | 岩くずれの場所 ガラ場 |
かんじき | 雪の上用:輪かんじき、氷の上用:鉄かんじき |
カンテ(独) | 岩のとがった角 |
観天望気 | 大空を見渡して空の色、雲の形、風の流れから空模様を予想する |
キック・ステップ(英) | 雪渓や氷雪面を登る時、靴のつま先を蹴りこんで足場を作ること |
ギャップ(英) | 山稜の深く切れ込んだ所 (切戸・キレット) |
キャンプサイト(英) | キャンプをするのに適した場所 |
きじを撃つ | 山の俗語 おおきじ・こきじ・お花摘み |
気団 | ほぼ一様な性質を持った大規模な空気のかたまり |
小笠原気団 | (海洋性熱帯気団) 暖・湿 夏期に南西季節風と共にやってくる |
揚子江気団 | (大陸性乾帯気団) 暖・乾 南から偏西風ののってやってくる |
シベリア気団 | (大陸性寒帯気団) 寒・乾 冬期に北西季節風と共にやってくる |
オホーツク海気団 | (海洋性寒帯気団) 冷・湿 梅雨時に北東気流となってやってくる |
赤道気団 | 暖・湿 主に台風と共に北上してくる |
極地法 | ポーラーメソッド:ベースキャンプより前進キャンプを伸ばして、山頂や目的地を目指す |
鎖場 | くさり場 登山路の中の難所に、鎖や梯子を固定された場所 |
くさる | 雪が水を含んで、柔らかくなること |
くじらの尻尾 | 梅雨があけ、小笠原高気圧の張り出しにより、南高北低型の気圧配置となる |
クラック(英) | 体の入らない狭い岩の割れ目 |
クラスト(英) | 雪面が風や日射の影響により固くなった状態 |
グリセード(英) | 雪の斜面をピッケルを使って滑り降りる |
クレバス(仏) | 雪渓や氷河上の亀裂 |
クレッターシューズ | 岩登り用の靴 |
ケルン(英) | 色々な目的のために、石を積上げたもの |
ゲレンデ(独) | スキーや岩登りの練習場 |
ごうろ | 岩のごろごろしている所 |
ゴーグル(英) | 紫外線よけのメガネ |
コッヘル(独) | 登山用携帯炊事用具 |
こぶ | 尾根すじにある小さな突起、または岩峰 |
コル(仏) | 稜線上で峰と峰との中間の低いところ |
ゴルジュ(仏) | 両岸の岩壁が狭まったところ(のど) |
コンティニュアス(英) | ザイルを結んで同時に連続して行動すること |
コンパス(英・独) | 磁石 |
さ
左岸 | 谷を上流から下流に見たとき、左側のこと |
ザイテングラード(独) | 支稜、枝尾根(穂高のザイテングラード) |
ザイルパーテー(英) | ザイルを結んで岩登りをする仲間 |
ザイルトラバース(英) | ザイルを使って横断すること |
ジグザグ(英) | Z字型の上り方、または登路 |
ジッヘル(独) | 確保、ザイル・ピッケルなどを使ってスリップを予防する動作 |
ジャンダルム(仏) | 主峰の前にそびえる岩峰 「奥穂ジャンダルム」 |
シュタイクアイゼン(独) | アイゼン |
シュラーフザック(独) | 寝袋 スリーピングバック(英) |
シュリンゲ | 6mmのロープで輪を作る、ランニングビレーなど用途は大最近はテープが主流となっている |
背負子 (しょいこ) | 荷揚げ用のフレームだけのザック |
シリセード | 雪山をピッケルで制動しながらお尻で滑り降りる |
シーハイル(独) | スキー万歳の意味 |
スタカット(英) | もとは音楽用語 コンティニュアスの反意語 |
スタンス(英) | 岩登りの際の足場 |
スノーブリッジ | 谷を埋めていた雪がとけ、両岸にまたがる橋の様に残った雪渓 |
スラブ(英) | 一枚岩 |
雪庇 (せっぴ) | 風のためにできる雪のひさし |
ゼルブスト・ザイル(独) | 登攀中に体につけるザイル ハーネス(英) |
セルフ・ビレー(英) | 自己確保 |
双耳峰 | 二つの峰がまとまってウサギの耳のようになっている例「鹿島槍 北峰 南峰」 |
た
体感温度(たいかんおんど) | 風速1m増すごとに、ほぼ1℃低くなる |
ダイレクト(英) | 岩登りのさいの直登 |
高巻き | 悪場をさけ高く迂回していくこと |
チムニー(英) | 岩場で、煙突をたてに切断したような裂け目 |
チョックストーン(英) | チムニー・岩溝に挟まっている岩 |
チロリアンブリッジ(英) | ザイルに吊り下がりながら、対岸にわたる技術 |
チンネ(独) | 巨大な岩壁をもつ独立峰 剣岳のチンネ |
ツアッケ(独) | アイゼンの爪 |
ツエルト(独) | 主にビバーク用に使用される軽量なテント |
つめ | 沢の奥 沢を源流まで登りつめる場合もつめるという |
吊尾根 (つりおね) | ピークとピークの間の尾根 |
梅雨明け10日 | 梅雨が明けてから10日間位が一番天候は安定する |
ツルム(独) | 板状の岩峰 |
デブリ(英) | 崩落してきた岩石、土砂の堆積、なだれで押出した雪塊 |
テラス(英) | 岩壁にある広い棚状の台地 |
テルモス(独) | 保温用の水筒 魔法瓶 |
独標 | 独立標高点の略 「西穂独標・北鎌尾根独標」 |
トップ(英) | 岩登りの際の先頭 ザイルのトップ |
ドッペルザイル(独) | 二重ザイル |
ドーム(独) | 円形をした山頂や岩峰 「北穂のドーム」 |
トラバース(英) | 斜面・岩壁を横に移動すること |
トレース(英) | 雪渓上、ブッシュ帯などにつけられた踏みあと |
な
ナーゲル(独) | 登山靴の鋲 |
ナイフリッジ(英) | ナイフの刃のようにやせた、鋭い雪稜・岩稜 |
ニードル(英) | 針のように尖った岩峰 「剣岳のクレオパトラニードル」 |
は
ハーケン(独) | 岩の割れ目に打ち込む ピトン(英) |
バットレス(英) | 胸壁 谷側に向かってかかる大きな岩の隆起 「北岳バットレス」 |
バリエーションルート(英) | 一般ルートと異なった困難な登山路 |
バンド(独) | 岩場で帯状に長くなっている岩棚 |
ビバーク(仏) | 露営・野宿 |
フォーストビバーク | 緊急時・予定外に行うビバーク |
フォーカストビバーク | 登山計画の中に折り込み済みの予定されたビバーク |
ステーションビバーク | 駅で一夜を過ごすこと |
ピーク(英) | 山頂 |
ピナクル(英) | 岩尾根などにある岩峰・突起 |
ビレーポイント(英) | 確保の支点となるところ |
フェイス(英) | のっぺりした大きな岩場 「剣岳六峰フェース」 |
ブッシュ(独) | 草むら、やぶ |
プッシュホールド(英) | 胸や腰の近くの岩面に、斜めまたは外向きに手のひらを押し付けるようするホールド |
フラット(独) | 岩面に対して、重力が平均に作用するように体を保持しること |
フランケ(独) | 側壁 「北穂高岳 滝谷 P2フランケ」 |
フリクション(英) | 摩擦 岩と体・手足の摩擦で登る |
フリークライミング(英) | 人工的補助具を使用しないで登ること |
プロムナードコース(英) | 散歩道 |
ペグ(英) | テントを張るときに使用する杭 |
ベンチレーター(英) | テントについている通気孔 |
歩荷 (ぼっか) | 山の荷物を運搬する人 (強力) |
ポーター(英) | ヒマラヤで荷物を運搬する人 |
ホームグラウンド(英) | よく通う山、岩壁 |
ポーラーメソッド(英) | 極地法 |
ボルト(英) | キリで穴をあけ、ボルトを打ち込む |
ポンチョ(英) | 山で使用する雨具 |
ま
窓 (まど) | 山稜の一部が大きく切れたところ 「剣の大窓・小窓・三の窓」 |
ミッテル(独) | アンザイレンしたときに、中間に位置すること |
ミトン(英) | 親指だけ離れた手袋 |
メタ(独) | スイスのメーカー 固形燃料 |
目出帽 (めだしぼう) | 防寒用の帽子 |
モルゲンロート(独) | 山々が朝日をあびて美しく映えるさま |
モレーヌ(仏) | 堆積 氷河で運ばれてきた岩くず |
や
ヨーデル(独) | スイス地方の民謡で、独特の裏声 |
ら
落 ラク | 岩場・ガレ場で落石があった場合「ラーク」と叫ぶ |
ラジウス | スエーデンのメーカー 昔は携帯コンロの代名詞 |
ラッセル(英) | 雪中をかき分けながら進むこと |
リス(独) | 岩の小さな隙間 ハーケンが打ち込める程度の裂け目 |
リッジ(英) | 主に岩稜をさす |
リンネ(独) | 岩山の急峻なひろい溝 ガリー(英) |
ルートファインティング(英) | ルートを見つけること、読み取ること |
ルンゼ(独) | 山頂・山稜をめがけてのびている、急峻な広い岩溝 |
ロッククライミング(英) | 岩登り |
六根清浄 | 「六根」目・耳・鼻・舌・心・体の意味で、体を司る六つの感覚がすべて清浄であるように祈る |
わ
ワンダーホーゲル(独) | 渡り鳥 ワンダー 旅人 さすらい人 |