富士山 大滑降

来年の目標としているHaute-Routeではスキーで標高3800m近くまでハイクアアップする事になるので、事前トレーニングの一環で富士山での山スキーに挑戦する事にした。

日本最高峰の富士山で山スキーをやるにはやはり気象条件も大きく影響する。当初は5/3-5/5の間にて計画したが5/3の夕方から5/4に掛けて低気圧が通過する様であり、低気圧の通過後は荒れ模様が予測されるため急遽日程を4/30-5/1に前倒しする事とした。

4/30-5/1は下界の気温は期待するほど上がる予報は出ていないが、気圧配置では高気圧が太平洋側に位置するため南風が入りある程度気温も上昇するのではと期待していた。今回の最終目標はお釜に滑り込む事であるが、標高が高いために気温が低過ぎてカッチカチのアイスバーンともなると危険も予測される。

また、4/30よりは5/1の方が気温が上がる予報となっていたので、お釜を目指す富士宮を5/1、4/30は比較的斜面の緩やかな須走からのアクセスとした。

4/30 一日目 須走

前夜、須走の駐車場に着いた頃は数台の車であったが、明け方にはかなりの車となっていた。我々の隣でテントを張っていたグループは天体観測が目的の様で、直径50-60cmもあろうかと思われる大きな望遠鏡を持ち込んでいた。

今年は全国的に雪不足であるが、富士山も例外ではない様で標高2000m近い駐車場付近でも雪のかけらも見当たらず、2時間程度の担ぎ上げが強いられそうである。

スキーにスキーブーツをクランプしていよいよ担ぎ上げの開始です。

2時間担ぎ上げて標高2520m、漸くスキーの装着です。

漸く重い荷物から解放されました。

七合目(標高3100m)で休憩していると快晴の空が一転して雲に襲われる始末に。

明日は富士宮を予定しているが、24時間解放されている須走の「ふじあざみライン」に対して標高の高い富士宮の富士山スカイラインは夕方6:30から朝の7:30まで凍結の恐れでクローズされる。そのため富士宮を明朝早く出発するためには前夜6:30までに富士山スカイラインの入り口を通過しておく必要がある。その前にお風呂と夕食や買い出しを済ませるとなると時間を気にしなくてはならない。また下りもスキー滑降の後、標高差500m以上を担ぎで降りなければならない。となるとそろそろタイムリミットでもあり、今日はここまでとし滑降に入る事とした。

滑降は思いのほか快調、快適である。

標高差約600mを滑降して終了

楽しい滑降の後は駐車場まで標高差500mの担ぎが待っている。

一日目が終了、お疲れ様でした。

 

二日目、5/1 富士宮

前夜は登山口2400mにテント泊、山を確認するがやはり雪は少なく、駐車場周辺は全く雪なし。山の積雪も少なく有っても途切れ途切れ状態、またもや担ぎ上げを強いられることとなる。

七合目で小休止

担ぎ上げはまだまだ続く、、、、風も強く辛い、、、、、

漸く八合目の小屋が見えてきた。

午前九時、八合目に到着

ここで漸くスキー装着、かなりの強風である。

10:30 九合目に到達するがまたもやガスに襲われる。

八合目より上はアイスバーン状態で、更に九合目より上は日差しが無いので更に固いバーンが予測される。スキーをデポして歩きで頂上を目指す手もあるが、頂上付近は台風並みの烈風が予測され視界も望めそうにない。

目標としていたお釜ダイブは諦め、標高3440mから滑降開始とする。昨日に引き続き滑りは快調ですが、雲の流れが風の強さを物語ってます。

途切れ途切れのところもあるが、スキー板を外してスキー靴で岩場を歩き、なんとか六合目まで滑降して終了する。

13:20 登山口に到着、お疲れ様でした。

 

5/1の高山は大荒れの天気で 北アルプスでは遭難が続出、7名が死亡されている。しかし天気図を見る限りではそれほどの荒れ模様とは予測できない。下記は実況天気図である。

常に想定外の準備を怠らない事が重要であることを再認識しました。

 

4/29 1430犬山出発 2100須走五合目 テント設営

4/30 500起床 630須走五合目(1980m)スタート 830スキー装着(2520m) 1100七合目(3100m) 1130滑降開始 1205滑降終了(2520m)1320須走五合目(1980m)⇒ 温泉 ⇒ 1800富士宮五合目 テント設営

 

5/1 4:00起床 515富士宮五合目(2400m)スタート 900八合目(3200m)スキー装着 1030九合目(3440m)1100滑降開始 1220六合目にて滑降終了(2680m)1320富士宮五合目(2400m) ⇒ 温泉 ⇒ 1930犬山着