【7】渡渉変>野沢・谷川岳・神楽ヶ峰
【7】渡渉変>野沢・谷川岳・神楽ヶ峰
熊穴の向こうにある小さいピークを避けるように真っ逆さまに落ちそうな斜面を滑りおりたが
ちょっと下りすぎた( ̄□ ̄;)
下りないように真横トラバースせなアカンねんけど、
足に力がはいらなくなってきて、ズリズリ下降していく。
しかも、木のポケットが大きく&多くなり、それを避けるのですら大変や!
でも!でも!でもな!
板を持って登ることを考えたら、もっと足に力入れたらよかったわ。
またまた、今度は標高50mほど板を担ぎ上げる。
しかも、雪壁やなく数メートルほどの土砂壁越え付きやし。
キャイーーーーン(;´Д`)
これでかなりの時間をロスしてしまった。
まずは板を脱いで土手の上に落さないように乗せて土の斜面をあがる。
もう落ちたくないから、板をピッケル代わりに雪面へ刺しながらフーフーフーっ
さすがにバテバテで、不覚にもIサンに手伝ってもらった。
ゲレンデはもう目の前で見えている。
気を抜いてへんなこけ方をしないようにせんとアカン
ヤバイとこは足で踏ん張るチカラが足りないから尻もちで止まる。
体力は大丈夫やけど、足がお疲れちゃんになってはるわ。
やっと登山道に出たと思ったら登りの時に難儀したバケツリレーをした岩場にさしかかった。
『ああああ、、、ここが残ってた』_| ̄|○
まもなく時計は午後5時となる。
Iサンが自分の板をザックに縛り、登りながらウチの板を手渡ししてくれる。
ロボのようなスキーブーツで岩場を登るなんざ、ありえんわ(-_-;)
もっと、ありえんのが、究極に切羽詰っているこんな時にまたウチの携帯が鳴る
たぶん17時だ!きっと下で待ってる誰かなんやろなぁ
心配してるんやろなぁと申し訳ない気持ちになりつつも
『ええ加減にしてくれや!』と毒を吐く
出来る限り安全に出来る限り早く行動しているのに、電話を取るだけで時間のロスとなる。
Iサンがトランシーバーで時折、連絡を入れてるのに、なんでウチに電話がかかってくるのか?
あきらかに、下にいる人達は情報を共有してくれていない。
こちらとしては確実に下りれる算段も体力も気力も万が一のときのビバーク装備もある。
日没の時間もわかっているので、ロープウェイに間に合わなかったとしても
ヘッデンが必要になるまでには下山できる。
でも、みんなが下で気を揉みながら待っていてくれる、待たせていることが
何回もの呼び出音でそれが伝わってきて、かえって気持ちを焦らせる。
例えば育児で言うなれば『早くしなさい』は禁句なのです。
ピーピーと何度も呼び出すIサンのトランシーバーにもウチがイラっとするから
『急いで頑張ってるのがわからんのか?なんかあったらこっちから連絡するから』
とキツイ口調で言わせてしまった。
こちらとしても、安心して待てるように言えばよかったなと反省ですわ。
ここまで休憩なしでやっとのことで下りてきた。
30分の遅刻や
■ 17:30 ロープウェイ山頂駅到着
確実に下山できる時間のメドがついたし、自販機もあるから残っていたお湯をガブ飲みする。
ロープウェイのオヤジと交渉するが乗せてはもらえないってことで下山ルートの入り口を案内される。
ほんの何分か前までRちゃんたちはココで待っていてくれたみたい。
待つほうはものすごく長い時間を感じたと思う。
下山コースも確認してあったし、ヘッデンが必要になる時間までに下りれる腹つもりはあったものの
とにもかくにも心配をかけてしまったことが申し訳ない。
緩やかなロングルートを軽快に飛ばす。
お疲れちゃんの足でもゲレンデのごとくキレイにしまった雪なら余分なチカラを使わずに済む。
クレパス、ポケットがないだけでも助かるわ。
途中で同じくロープウェイに乗り遅れた中年夫婦に出会う。
呑気にふきのとうを採っていた。
彼らは15分ほど乗り遅れたらしい。
このあと渡渉があるから、さっさと暗くなるまでに下りたほうがええのになぁ。
雪のなくなっているとこ、デブリのとこは板を担いで乗り越え
ドロっぽい雪になってきたら下山口はまもなく
その前に西黒沢の渡渉があるはず
おおおおおおっ!
デターーー!!!
ロープウェイから見たよりも幅が広がって流れがキツイような気がするぞ!
中年夫婦はそこを渡れないとみて山側へ登り返して渡渉ポイントを探しにいった。
ためらってるヒマはない!
少し登り返して渡渉ポイントを探すヒマもない!
ちゃっちゃと渡るべし( ̄∀ ̄)
スキーブーツが濡れて翌日遊べなくても、こんだけのアドベンチャーをしてきたんやからもうええ
でも、携帯スマホだけは濡れたら明日から困るから(^_^;)
万が一、コケたとしても大丈夫なようにジップロックの中に入れる。
よっしゃぁあああ
行くでぇ
膝下まである雪解けの沢水がジワっとスキーブーツの中に滲みてくる。
真ん中まで来ると流れが早くなる。
気を緩めると水洗トイレのブツのように流されそうや。
なんとしてでもへばりついたる!
ストックでバランスを取りつつ超マジ顔すり足で無事に渡渉成功
パンパカパーンとクス玉を割って欲しいぐらいのエキサイティングフィナーレ
でも・・・ブーツの中はグッチョングッチョンで
つめたい(;´ω`)ショボーン
重機の横を抜けるとロープウェイ駅
■つづく———————————>【8】